システム開発のプロが実際にやってる~システム開発の見積内容は?

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見積

システム開発を発注したいと思ったとき、まず気になるのは「どれくらいの費用がかかるのか」「どれくらいの期間でできるのか」ということですよね。
このような予算やスケジュールをあらかじめ予測するために行うのが「見積」です。
見積は、システム開発の計画を立てるうえで、とても大切なステップです。
もし見積が曖昧だったり、現実的でなかったりすると、費用が予想以上にかかったり、納期が遅れ、お客様の課題解決計画に支障が生じる場合があります。
本ブログ読んでいただき、システム開発における見積がどのようなものか、またどのように作られるのかを知っていただければ幸いです。

システム開発における見積とは?

システム開発における「見積」とは、発注者の課題を解決するために必要なシステムを構築するための費用や時間をあらかじめ検討し、具体的な費用とスケジュールを明確にすることです。
たとえば、「このシステムを作るには〇〇万円かかります」「完成までに△△ヶ月必要です」といった形で、プロジェクトの規模や内容に応じた見積を行います。

一般的には、プロのシステム開発会社が発注者の課題をヒアリングし、システム構築に必要な作業や工程を細かく検討し、どのような効果を得られるかを分析して見積を作成します。
どんな機能を作るのか、どれくらいの人員が必要なのか、どんな技術を使うのか、といった点を考慮して計算されます。

つまり、見積は「システムを作るための計画書のようなもの」と考えるとわかりやすいでしょう。
これをもとに、どんなシステムを作るのか、どれくらいの予算で進めるのかを具体的に話し合うことができます。
見積はシステム開発を成功させるための第一歩なので、しっかりと開発会社と認識を合わせて、納得したうえで進めることが大切です。

システム開発会社が行う見積作成の流れ

システム開発の見積を依頼するとき、「依頼したらすぐに見積がもらえる」と思ってしまうかもしれません。
しかし、システム開発は発注者に合わせてオーダーメイドで作るため、すぐに正確な見積をお出しすることができません。
家を建築する際、「どのくらいの広さか」や「どのような設備が必要か」などによって見積内容が変わりますが、
システム開発の見積も同じように、「どんなシステムを作りたいか」や「どう作るのか」など、どう課題を解決したいかによって見積内容が大きく変わります
我々が行っている見積をご提示する大まかな流れは、以下の通りです。

見積フロー

まずはじめに、お客様の業務情報をヒアリングするために、弊社ではNDA(秘密保持契約)を締結しております。
※NDAについては、こちらの記事で触れているので、ぜひご参照ください。

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システム開発の契約の流れ ~ 現場目線で超ざっくり解説します

「契約」と聞くと、ちょっと堅苦しく感じるかもしれません。でも、システム開発の現場では、契約手続きもプロジェクトをスムーズに進めるための大切なプロセスです。 この記事では、これまで外注を経験したことのない発注者の方はもちろ […]

NDA締結後、②のお打ち合わせにて、まずはどのようなシステムを作りたいかをヒアリングし、ヒアリングの内容をもとに超概算見積をご提示します。
超概算見積とは、詳細なシステムの機能や具体的な作業内容が確定していない段階で、大まかに費用や開発期間の目安を把握いただくための見積です。
超概算見積の費用や開発期間の精度としては-50%から+100%程度であり、実際の開発では2倍の価格になる可能性もあります。
そのため、②のお打ち合わせを繰り返し行い、作業内容やシステムの開発内容をすり合わせながら見積をブラッシュアップしていきます

最終的には、③の要件定義を経て、超概算見積に乖離があれば再見積を行い、開発に必要な費用を算出します。

※要件定義については、別のブログで解説しているため、詳しくはこちらをご参照ください。

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発注者の方 必見!~プロジェクト成功の鍵を握る要件定義8つのタスク

前回に引き続き、要件定義についてお伝えしていきます。お伝えしたいポイントを中心に書いていますので、よく目にする情報・当たり前のことなどは、さらっと、書いてしまっていますがご了承ください。では、早速要件定義の主なタスクを一 […]

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発注者の方 必見!~「要件を決めたから終わり」ではない

前回の記事をご覧になられていない方はこちらをご覧ください。 要件を決めたあとに起こりうること さて要件定義が一通り終わりました。ここまでやりたいことを出し尽くしてきましたね。このあとはITの専門家である我々で以下を行って […]

見積が予算を上回った場合の対策方法

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見積が予算を上回ってしまうことは珍しくありません。
もし予算を上回った場合でも、弊社では予算内に収まるよう、お客様と相談しながら見積を見直し、お客様に満足頂けるよう再提案を行います。
具体的には、以下のような手順で課題を整理し、再提案をしております。

見積根拠の説明

どの部分で費用が高くなっているか、見積の根拠や詳細を説明します。

STEP
1
優先順位の整理

費用対効果を検討し、優先順位を整理します。

STEP
2
開発範囲の調整

優先順位とご予算に応じて開発範囲を調整し、予算内で課題解決ができる方法を検討します。

STEP
3
費用削減案の提案

優先順位、開発範囲、その他費用を削減できる要素がないか検討し、複数のプランを用意して提案します。

STEP
4

システム開発における見積内容の解説

ここからは、システム開発における見積には、どのような内容があるのかをご説明します。
システム開発における見積には、大きく分けて以下の要素があります。

  • 機能開発費用
  • 非機能要件対応費用
  • 付帯作業費用
  • ランニング費用

機能開発費用

システムに必要な機能を作るための費用です。
たとえば、「商品を注文できる機能」や「顧客情報を管理する機能」など、システムで実現したい具体的な動きを作るための作業にかかる費用です。
機能が多いほど、また複雑な機能ほど費用が増える傾向があります。

非機能要件対応費用

システムの「使いやすさ」や「安全性」を支える部分に関する費用です。
たとえば、「システムが速く動くようにする」「セキュリティを強化する」「大量のデータを処理できるようにする」といったことが含まれます。
これらは、システムの便利さや安心感を高めるために非常に重要ですが、機能そのものではないため「非機能要件」と呼ばれます。
最近では、サイバー攻撃の脅威が増大しており、セキュリティに関する非機能要件の重要性がこれまで以上に高まっています。

付帯作業費用

システムを開発する際には、機能を作るだけでなく、さまざまな準備やサポートが必要です。
たとえば、「システムを導入するための設定作業」「操作方法を説明するマニュアルの作成」「システムをこれから利用する方への説明会の実施」といった作業がこれにあたります。
これらの付帯作業も、システムをスムーズに使えるようにするために欠かせない費用です。

ランニング費用

システムは完成して終わりではなく、実際に使い続けるためには運用や保守が必要になります。
たとえば、「サーバーの維持費」「システムの更新や修正費用」「トラブルが起きたときの対応費用」などが含まれます。
これを「ランニング費用」と呼び、システムを長く安全に使うために必要な費用です。
ランニング費用を事前に把握しておくことで、完成後のシステムを安心して運用できます。

発注者が確認すべきシステム開発の見積のチェックポイント

提示された見積は、慎重に内容を確認しましょう。
見積内容を理解し、過不足がないかを確認することで、後々「追加費用が発生する」といったトラブルを防ぐことができます
システム開発における費用がどのように算出されるのか、またどのようなポイントに注意して見積結果を確認するべきか解説します。

費用はどのように算出される?

一般的に、システム開発における見積は、以下の計算方法によって算出されます。

見積 = 人月 × 単価

1人のエンジニアが1か月作業する費用を「1人月」とし、これにエンジニアの単価を掛け合わせることによって算出されます。
つまり、発注者の課題を解決するために、何人月分の作業量が必要か、によって費用が決まります。

例えば、以下のように算出されます。

  • 必要な作業量:18人月(内訳の例:設計…5人月、開発…7人月、テスト…5人月、導入…1人月)
  • エンジニア単価:100万円

見積 = 18人月 × 100万円 = 1800万円

上記で算出される費用は、「機能開発費用」、「非機能要件対応費用」、「付帯作業費用」を指します。
当社では、これらに加えて、「ランニング費用」を含めた費用を総額としてご提示いたします。

見積結果のチェックポイント

システム開発の見積は、どのような作業を行うかによって結果が変わります。
見積に含まれている作業内容を確認することで、見積結果の妥当性を判断します。
具体的には、以下のポイントを確認しましょう。

  • 作業内容が明確か
    見積に記載されている作業内容が、依頼した内容に合致しているか確認しましょう。
    必要な作業が含まれているか、逆に不要な作業がないか確認しましょう。
  • 付帯作業が含まれているか
    付帯作業の費用が含まれているか確認しましょう。
    システムの操作マニュアルは作られるものと思っていても、見積に含まれておらず、別途費用が発生してしまうこともあります。
  • 非機能要件が考慮されているか
    セキュリティや性能面の対応費用が含まれているか確認しましょう。
    非機能要件が考慮されていないと、せっかく作ったシステムが運用できないという可能性があります。
  • ランニング費用が考慮されているか
    サーバーの維持費が見積に含まれているか、また保守契約の有無(システムの更新や不具合への対応が考慮されているか)の確認をしましょう。
    これらは、システム開発後に別途費用が発生するケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
F

相見積もりを取得する際、価格だけで判断するのではなく、内容や作業範囲をしっかり確認することが重要です。
これらのポイントをチェックし、妥当な見積であるかどうかを踏まえて、比較することをおすすめします。
当社が見積を作成する際は、上記のポイントも含めお見積もりしております。
見積内容について、不明点や不安な点があれば、お気軽に当社へご相談ください。
他社様のお見積内容についても、ご相談いただくことが可能です。

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございました。
システム開発における見積について、以下を解説してみましたが、参考になりましたでしょうか。

  • 見積がどのようにして作られるのか
  • システム開発にはどのような費用がかかるのか

システム開発の見積を依頼する際、考えるべきことが多く、初めての方にとっては不安を感じることもあるかもしれません。
弊社が丁寧にお話を伺いながら、安心してお任せしていただけるよう、ご対応いたします。

「システム開発をしたいけど何をしたらよいか」「予算がどのくらいか知りたい」など、どんなに小さなことでも構いません。
ぜひお気軽にご相談ください。


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