スマートフォンをもってる笑顔の女性作業員

皆さんも何かを修理に頼んだことがあると思います。
家電製品やパソコン、自動車や自宅など・・・
修理は高額な費用が発生する場合が多いです。
その修理費に対して疑問を持った事、ありませんか?
今回は家電の修理事業の企業様への取組事例です。

お客様が抱えている課題・お悩み

修理作業に対するお客様の納得度をあげたい

修理が完了した後、お客様には納品書をお渡ししています。
納品書には修理内容や費用を記載しており、お客様へは納品書を口頭でご説明しています。
ただ、文字が書いてあるだけの納品書だけでは、部品の修理の必要性や費用に対しての納得感を
得られる事はなかなか難しく、改善して利用者様満足度を向上したい。それがお客様の課題でした。

修理能力を均一化したい

ご相談頂いた企業様では20代の若手社員から50代のベテラン社員まで各年代の社員がいらっしゃいます。
当然、ベテラン社員の方のスキルは高く、若手社員はベテラン社員とペアで現場に赴き、指導を受けてスキルを磨きます。
昨今はベテラン社員の定年退職が相次ぎ、指導者となる人材が不足しているため、若手社員の育成が困難な状況でした。
若手社員でもベテラン同様のスキルを身につけさせたい。これも事業運営する上での課題でした。

解決アプローチ

修理作業を見える化する

修理が必要な箇所、および修理後の状態をスマホで撮影し、それを利用者様に直接ご覧いただきながら説明するという見える化をご提案いたしました。
専用のスマホアプリを構築し、撮影や納品書作成、日報機能などを盛り込み、スマホアプリで業務が完結できるようにも提案いたしました。

ほとんどの修理は製品や設備の内側にある部品の交換などであり、普段利用者様が見える部分ではありません。
だからその見えない部分がどうなっていたのか、どう修理したのかを見える化する事で納得度が上がると考えました。

修理データを会社全体で共有

修理データは1件ごとにクラウドで保存し、他の社員でも見えるようにしました。
それにより、ベテラン社員の修理内容を若手社員がいつでも見れる、同一製品で過去の修理内容を調べることができ、全社員の業務への利活用が出来るようにと考えました。

改善できたこと

修理作業に対し、お客様の理解がより得られた

実際の修理内容を画像を見る事により、利用者様のリアクションは良くなりました。
特に汚れや摩耗などの場合はビジュアル化する事で大変納得頂けるようになったそうです。
ネットの口コミでも納得の声を聞くようになり評判を上々のようです。

就業時間の短縮

従来であれば、現場を回り、最後に事務所に戻り、事務処理や日報作成などの業務をしていました。
今回のスマホアプリにはそのような業務も可能な限り盛り込みました。
その結果、移動の空き時間などで業務を行う事が出来るようになり、就業時間の短縮につながったそうです。
また、帰宅する時間が早くなったことで社員の皆さんのライフワークバランスが良くなったそうです。

修理能力の向上(社員のスキルアップ)

修理データを共有する事によって、現場ではなく社員研修という形で修理データを活用できるようになりました。
修理事例として、社員全体に対して事象や修理例を共有する研修会を開催する事で、社員間のスキルを平準化し、業務効率化を実現しているそうです。

今回のシステム構成

ASP.NET(Paas)/C#.NET/JavaScript/SQL Database(Paas)/iOSアプリ

今回の取り組みも踏まえたモバイル活用事例(案)

今回は”修理内容の見える化”という取組でしたが、この仕組みは他にも活用できると思います。
色んな業務に転用する事が出来そうです。
モバイルの活用による業務効率化のユースケースについて考えてみました。

建物の点検

ビルやマンションでは設備管理会社による定期的な点検業務があります。
そこでは目視での確認もありますが、今回の取組を取り入れる事でダブルチェックが可能になったり、
点検内容を共有できるメリットが生まれるのではないかと思います。

住宅リフォーム

戸建てのマイホームを持つ際に建築途中の状況や屋根裏の様子など、通常施主様が見えない部分について
この取組を取り入れる事で共有が可能となり、施主様への安心感につながると思います。

水道修理

屋外の排水管などは普段、目につかない部分です。そういう排水管の工事でもどのようになっていて、
どう修理(工事)をしたのか、Before/Afterを提示する事で納得感は向上すると思います。

こぼればなし

今回の事例は我々も修理を依頼する立場であり、要件定義や設計時には利用者としての視点を持ちながらお客様と検討を進めました。
ですので、導入する事で高い効果があると我々も自信を持っておりましたが、実際に運用を始まるとドキドキしていました・・・
評判はどうだろう?効果が無かったらどうしよう、、、評価を聞いた際にはとても安堵した記憶があります。
また、スマホアプリの為、ベテラン社員の方々は使いにくいという声が出るかと思いましたが、そのような事は一切ありませんでした。
誰でも分かりやすい・見やすい画面を意識して制作しましたが、それ以上にスマホの普及が進んでいる為、
抵抗感がなかったのではないかと思います。時代は常に変わっている、そう考えさせられました。

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